先生とアタシの接点
「香織~?」
優人がアタシの肩をやさしく叩いて、耳元で囁いた。
「…ひゃっ!!」
耳に一瞬暖かい空気を感じて、初めての感覚で目が覚めた。
あれ…?
ここは…?
目を見開いてキョロキョロした。
コンビ二の駐車場だ…。
…あ、絵里カップルと旅行に来たんだ…。
寝ちゃったぁ…。
もう…長野?
「優人…ここどの辺?…絵里達は?」
「篠原カップルは今コンビ二で買い物してるよ。もう湖の近くまで来たよ。」
絵里達いないから焦っちゃった…。
…よかった。
安心したアタシは空腹を感じた。
「俺達も行くか?」
アタシの空腹を察知したかのように、優人が声を掛けてくれた。
「うん!」
優人とコンビニに入った。
優人は歩き始めてすぐ手を繋いでくれた。
一瞬ビックリしたけど、『ここなら大丈夫』っていう優人の声を聞いて少し強く握った。