先生とアタシの接点
「あっ!…あれ違う?」
絵里の彼氏…達弥が斜め左に見える林道を指差した。
よーく見ると、林道の先に水面が見える。
それを確認すると、車の中で歓声が上がった。
あっという間に車は止まった。
目の前には、山に囲まれた大きな湖。
向こう岸を眺めると、水面に山と空が映っていて『自然』っていう言葉が似合う場所だと思った。
「あ~…気持ちいい~。」
車から降りると、大きく深呼吸した。
「まずは旅館に挨拶だな。」
あ…挨拶行かなきゃ。
でもまだ午前中だよ?
そう思いながらも優人に続いて旅館に入った。