先生とアタシの接点

優人は絵里達から見えないことを確認して、そっとキスをしてくれた。

突然でビックリしたけど、優しいキス。

キスひとつでアタシは幸せになった気がする。

ううん…幸せ。



優人と一緒に過ごせること。


それはアタシ達がただ頑張っているだけじゃなくて絵里みたいに支えてくれる人のおかげ。


二人で過ごせる時は感謝しないといけないって思った。





しばらく散策して、車に戻った。

カニで満たされたはずの胃袋も空いてきた…。


「お待ちかねの信州蕎麦、行きますかっ!」

「イェ~イ!!」

この旅で何度も湧き上がっている歓声が再び上がった。

ちょっと笑っちゃうけど楽しい。



だれか時間止めてくれないかな…。

そう思っていたら、アタシはいつの間にか眠りについてしまった。
< 212 / 267 >

この作品をシェア

pagetop