先生とアタシの接点
頭を拭きながらベランダの方へ向かった優人は、すぐにこっちへ戻ってきた。
「ぼーっとして…どうかした?何かついてる?」
固まったかのようなアタシをみて優人が不思議そうな顔で話しかけた。
アタシの視線強かったかな…。
「なっ…何でもないよ!」
「そうか?…アイス、食う?」
「食べる!買ってきてくれたの?」
「あぁ。達弥と風呂で女の子は甘い物が好きだっていう話しててさ…、達弥が売店でアイス買ってくって言うから俺も買ってきたんだ。」
「そうだったんだぁ。ありがとう。」
優人は白いビニール袋からアイスを取り出す。
その一瞬の仕草はアタシにあの日の事を思い出させる。