先生とアタシの接点
「やっぱりコレが一番好き。」
二人でしゃがんで静かに〆の線香花火の小さな光をを見つめる。
最後まで続くか、続かないかを分ける火花は、落ちる度にどこか寂しさを感じさせた。
明日帰るんだよな…。
現実の世界に…。
香織は楽しめたか…?
こんな事しかしてやれなくてごめんな…。
俺は線香花火に向かって心の中でつぶやいた。
最後の線香花火が終わるまで、誰一人来ることなくずっと二人だった。
「あ~!!落ちちゃった…。最後だったのに~。」
香織が悔しそうな顔をしながら肩を落とした。
「そんなにガッカリするなよ。また花火やろうぜ?」
『いつ』とは言えねぇのが悔しくてたまらない。
香織も本当は『いつ?』とか聞きたいの我慢してるんだろうな…。
罪悪感みたいなものを感じるぜ…。