先生とアタシの接点
気がつくと、1限目が終わっていた。
「り!!かーおーりってば!?」
絵里の叫ぶような声で我に返った。
「ん?何?どうしたの?」
「どうしたのはこっちのセリフ!ほら、次移動教室だから早く!」
あ…移動か…。
どこだっけ??
とりあえず絵里について行けばいっか…。
きっと、優人が担任になって腑に落ちないというか素直に喜べないのはこのクラスの中で私一人だけ。
嬉しくない訳じゃない。
だけど今まで以上に注意しないといけない。
それから2限が終わっても3限が終わっても、絵里が毎回話しかけてきた。
絵里から見れば、それだけ私が放心状態だったらしい。