先生とアタシの接点
そこまで話が進んだ頃、私の目には今にもこぼれ落ちそうな程の大量の涙が浮き出ていた。
「香織、帰るよ!」
絵里は左手にアタシと絵里の鞄を持って、右手でアタシの腕を掴んで半ば強引に教室から連れ出した。
その後も靴を履くと、急いでる訳でもないのに校門の外まで二人でダッシュ。
アタシはただ、絵里に『走るよ!』と入れて考える暇も無くがむしゃらに走った。
「ハァ………ハァ……」
……やっと止まった…。
ものの一分が何時間にも感じられた。
「香織……ふふっ……もう泣いていいよ?」
……泣いて…いい……?
「あれっ…泣かなくていいの?香織泣きそうだったからここまで連れてきたんだけど…」
「絵里…」
絵里の言葉に自然と涙が出てきた。
止まらない…。
優人……涙……止まらないよ……。
アタシは絵里に慰められながら、しばらく泣き続けた。