先生とアタシの接点
で……結局障害物競走か…。
パン食べたり網くぐり抜けたり…。
最後には何か借りて来なきゃいけないから面倒で人気ない。
また、借り物の内容は結構タチが悪い。
せっかく一番でそこまで到達しても借りるのに時間がかかってビリになったりするし…
「香織…やっちゃったね…」
絵里が苦笑いしながら話しかけてきた。
「ホントだよ…。一番やりたくなかったのに…」
「まぁでもさ、あれは練習前日だけでしょ?楽チンでいいじゃん。」
「そうだけどさ…絵里は練習あるから一人で帰ることになるし…つまんなーい。」
「はいはい。そのうち体育祭終わるって。」
あ……そっか。2週間後だもんね。
「うん」
「あっ!そうだ!!」
絵里がニヤニヤしながら耳打ちしてきた。
「体育祭終わるまでの間はさ…また先生んとこ寄り道してけば???」
「え!!!??」
「そんでもってぇ~暗くなるまで残ってれば嫌でも先生が送ることになるじゃん!!」
絵里って頭がいいのか…違うのか…。
「バイトもあるんでしょ?バイト無い日だけ寄れば毎日じゃないから怪しまれないっしょ!!」
今更だけど…計算高い。
「じゃっ!そーゆー事で!」
絵里はアタシの背中をポンッと叩いて席に戻った。