先生とアタシの接点
こういう子に限って勘が鋭かったりするんだよね。
気のせいだといいんだけど…。
アレコレ聞かれたりするのかと思いきや、佐伯君はキッチンの方へ入った。
そうだった…男の子はキッチンなんだ…。
忘れてた…。
今、アタシは心の奥底で間違いなくホッとした。
「お疲れ様でしたー!」
ふぅ……やっと終わった。
帰ろうかな……。
「山根さ~ん…」
この声…
「何?」
「何って…危ないから途中まで送るよ??」
一人で帰りたいんだけど…
「…うん…ありがとう。」
断る理由が見つからず、気がついたら並んで歩いていた。