先生とアタシの接点
「佐伯のやつは…まったく!!」
優人のイライラが声から伝わってくる。
でも優人は心配してくれてるんだよね。
それと…教師であるが故に何もできない事への苛立ち。
アタシも送ってもらったとき少しイライラした。
でも断る理由が見つからなかった。
夜の暗い道、しかも女の子一人で帰るっていうのはやっぱり危ないから。
仕方ないと思った。
「ごめんな…俺何もできなくて。」
「ううん、平気。すぐ体育祭終わるし、佐伯君とはシフト重ならないようにするから。」
絵里にも言われたし、佐伯君の優しさに応えられないのも失礼だから。