先生とアタシの接点
―蘇る思い出―<香織side>
時計の針はもうすぐ3時。
着替えてカウンターへ向かった。
「おはようございま~す!」
今日も私のバイトが始まった。
バイトが終わったら優人に思いを告げる。
決心していたけど、生死が分かれるかのような緊張が走って、何度も時計を見てしまった。
今日で終わっちゃうような気がして、2週間にも満たない思い出が蘇えった。
バイトの日はほぼ毎日会った。バイトが終わる頃に優人が来るんだ。
『話したい』から始まったけど、夜は危ないからってわざわざ来てくれるの。
どっかのお店で待ち合わせで全然いいのに。
必ず優人が先に来て待ってる。
…きっと加奈ちゃんの事もこんな風に心配してたんだろうな…。
そういうちょっとした優しいところが好きになった。
待ち合わせた後に行くのは近くのファミレス。
デザートをのんびり食べたり、軽くご飯を食べたりした。