先生とアタシの接点
今日の朝、毎日一つ作るてるてる坊主を特別に二つ作った。
晴天の祈りと恋の願い。
会うのは夜だから、今日は"晴天"じゃなくて"星天"。
好きな人と両思いになりたい時は、てるてる坊主の頭に相合傘を書くと願いが叶うんだって。
おまじない。
絵里が小学校の頃教えてくれたのを思い出して、優人とアタシの名前で相合傘を書いた。
書いてる時も書いた後も、好きな人の名前を見ると照れくさくなるのは昔とちっとも変わらない。不思議。
風で飛ばされないように、しっかりと結びつけてきた。
今日のバイトはてるてる坊主が風で飛ばされないか、気になって仕方なかった。
もうすぐ優人がお店の前を通る。
告白するって思ったら緊張してきた。店内は涼しいのに手には汗がじわじわ出てくる。
バイト仲間に見つからないように、手を洗って流した。
もう、告白した後の時間にタイムスリップしたいくらい緊張するけど、バイトが終わってほしくない自分もいる。
バイト中なのに色んな事を考え過ぎて、アタシの思考回路は全然追いつかなかった。