先生とアタシの接点
そのまま二人で黙々と買ってきたものを口に入れた。
…沈黙が続いてるのに、何も言葉が出てこない。
今必死に考えてるのは『何て言って告白しよう…』だけ。
カッコつけたいわけじゃなくて、告白の仕方って言うのか切り出すタイミングなんだけど…。
もうちょっと勉強してくればよかった。
食べ終わる頃、いつまでも続く沈黙に耐えられなくなって、優人をチラッと見た。
一瞬見ただけなのに、優人と目が合っちゃった。
アタシが落ち着かないように見えたのか、さりげなく優人が口を開く。
「ん?何かついてる?」
「うぅん、違うの。あのさっ…優人は…好きな人…とかいる…の?」
ハァ~、上手く喋れない。ロボットよりヒドイ…
「俺?いないよ。友達はイッパイいるけど…。あっ、好きな人できた?」
「うん。…あぁ、あのねっ…」
少し寒いのと緊張が重なって声が震える。