先生とアタシの接点
アタシが周りをキョロキョロ見渡してると、
「もう時間遅いし、帰るか…。送るよ。」
「そうだね。送ってくれるの?ありがとう。でもアタシチャリだし…」
…優人忘れてるのかな?それともチャリ曳いて一緒に歩くの…?
もう時間遅いから歩いたら優人がこっち帰ってくる頃には日付が変わっちゃうよ…。
アタシは悩ましげに答えた。
「タクシー拾うから。チャリはお店に置いてけばいいだろ?」
「タクシー?夜だから高いよっ??アタシお金そんなに無いし…」
…『タクシー』なんて手段考えてなかった。優人はやっぱり大人だ…。
アタシはまだまだコドモ。
そもそも、アタシがいつまでも泣いてたせいだよね…。
アタシが悪いのに、そんな事を感じさせない程の優しさが身に染みる。
お金よりも、優人に申し訳ない気持ちで一杯になった。