先生とアタシの接点
ずっと外を眺めていると、タクシーが止まった。

香織が言っていた場所に着いたみたいだ。


運転手さんが

「着きましたよ~。」って言った。


隣を見ると、香織が眠っている。

不意に『今度は俺の車の助手席に乗せたい』って思った。


目的地に着いたはいいが、俺もここから先は分からない。

慌てて香織を起こすと、『すぐ近くだから』ってそのまま降りた。

起こした時の顔、すげぇカワイイ…。

起きてくれたけど、あの顔で『まだ寝る』とか言われた日にはカワイ過ぎて断れねぇ…。


折り返したタクシーで香織に手を振りながら、『いつかそうなりたい』と思った…。
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