先生とアタシの接点

LHRが終わると、絵里が来た。

「香織、あれ……」

…うん、そう。

アタシは頷く事しかできない。


さっきまであんなに盛り上がってたのに…。

ただ紹介したなら「カッコイイ」とか言ってもらえるのに、そんな雰囲気じゃない。

優人、アタシだって分かったかな…?

スーツ姿、楽しみだったけどちっとも嬉しくない。


副担?


数学?



頬杖をついて窓の外を見てるアタシに

「メール…とか…」

絵里が申し訳なさそうな顔をして声を掛けてくれた。

メール……ね…。

ケータイを取り出してみたものの、怖くてなって鞄に戻した。
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