先生とアタシの接点
―進路相談室―<香織side>
気がつくと、帰りのSHR。
風間先生が前に立って話してる。
途方に暮れながら、先生の話を聞いていた。
「それじゃぁ、進路調査の紙出した人から帰っていいよ。
忘れた人は…進路相談室寄って遠山先生と面談してから帰ってな。
うちの学校うるさいから明日出せる人も進路相談室な…。」
次々とクラスメイトが教壇に立ち寄って帰っていった。
…そうだった。出して帰ろう。
アタシも鞄に手を入れて紙を見つけた。
でも、紙を掴んだ瞬間、手が止まった…。
そういえば…忘れた人は進路指導室だよね?
優人はどう考えてるのかな…。
会いたくないような会いたいような…。
紙を先に出した絵里が駆け寄ってきた。