先生とアタシの接点
篠原さんは俺と香織の事を知っていたらしい。
香織の告白の相談にのってくれた大親友だった。
ぁ…よかった…。
俺と香織の状況を理解してくれる人がいる事を知り、内心ホッとした。
話が終わると篠原さんには先に帰ってもらって、香織と二人で話しをした。
俺が悪いのに、香織は怒るどころか『アタシも聞かなかった』と言った。
そういう所がまた優しいんだよ…。
俺は言えなかった自分が許せなくて、クビも別れも覚悟して香織に従うことにした。
考えていた事も別れたくない気持ちもすべて話した。
だから、それで香織が別れを選択しても、仕方ない。
男と女だけど…今は教師と生徒なんだよ。
俺のクビの前に香織が退学になったりする方が嫌だ。
本当なら俺が突き放すべきなんだろうな…。
俺……情けねぇ…。