先生とアタシの接点
「…偶然?」
「あぁ。村田先生が職員室に入ってきたとき、3年は俺しかいなかったんだよ。
村田先生に頼まれた後、風間先生とか戻ってきたんだ。」
「そうだったんだ…。神様がくれたプレゼント…かな。」
「そうだといいな。」
ちょうど会話が途切れたところで、この前タクシーで来た場所に着いた。
もう家まで一分もないや…。
あ~ぁ…。
優人が車を脇に停めた。
「起きれる?家どこ?」
「うん…ちょっと待って…」
よいしょっと…
体が変に重くてなかなか起き上がれない。
優人が慌てて運転席を降りて隣に座った。
…隣だ…並んでる…。
ちょっとしたことでも過敏だよ…。
手…繋いだら『隣』歩けるのに…。
普通のカップルならできて当たり前だけど…
アタシ達はできなくて当たり前な関係…。