先生とアタシの接点
止まっているアタシを見て、優人がアタシの体に手をかけた。
自力で起き上がれなくて止まっているように見えたみたい。
考え込んでけど、言えない。
ゆっくり起こすと、後ろじゃなくて優人に向かって倒れた。
…あれ??
アタシの体は優人の腕の中に納まっている。
「優人?」
「ごめん。俺も我慢の限界。今だけ…」
アタシだけじゃなかったんだ…。
優人の本音が聞けてホッとしたのも束の間。
優人はすぐに体を離した。
「家に人に怒られたらマズイから今日はこれだけな。」
「うん。ありがとう…。」
…ホントは離してほしくなかった…。
家の駐車場に車を入れて、玄関までおんぶしてもらった。
目の前で見る優人の背中は、とても大きかった。