結ばれぬ恋、許されぬ想い~戦国恋想~【短編】
夢を、見ていた。
夢だと、わかっていた。
俺はヒトで。
隣には姫がいた。
小さな丘の上で、二人並んで座り。
遠くに城を眺めながら、目の前には……
「私たちの血を受け継いでいるからな。──の将来が楽しみだ」
夢だ。
夢だとわかっているとも。
だから……
もう少しだけ、
あとほんの少しだけ。
どうか、醒めないでくれ……
叶わぬ夢を、もう少しだけ……
メニュー