結ばれぬ恋、許されぬ想い~戦国恋想~【短編】
それは、動けないときに邑楽に背中に落とされた紙。
邑楽の字で『合気』と書かれたそれを開いた。
邑楽が俺に言った言葉。
奴が叶えられなかった、託された想い。
俺は紙を通して邑楽から受けた気を、珠から立ち上る自らの気と合わせ、幾重にも重ならせて敵に立ち向かう。
増幅した気を力に昇華させ、今それを解き放つ。
「俺は、宣言する。
必ずお前を倒す!!」
ぶわ、と『合気』の力が俺の体に流れ込む感触がし、珠と鼓動が一つになる。
「小癪な!」
六合の焦った声が聞こえたが、俺の視線はしっかりと金剛機を捉えていた。
「たぁぁぁあ!!」