白兎物語
セシル「なっ!!」

剣はウサ美に届く事はなかった。

セシルは突然信じられないくらいの強い力で体を締め付けられた。

見ると先程の審判の扉が開き、中からそれこそ巨大な腕が出てきてセシルを掴んでいた。

セシル「な…何だこれは!?」

苦しそうな表情でセシルが叫ぶ。

するとその巨大な腕の上をピョンピョンと跳びはねながら一匹の悪魔がセシルに近づいてきた。

悪魔「クケケッ、なるほど。あんた十分に資格あるよ。いい悪魔になれるぜ。」

セシル「何だお前は?くそっ!放せ!放せ!」

巨大な手から脱出しようと必死にもがくセシル。

悪魔「クケケケッ!無理無理!冥界一の力持ち、ガルドガルドの腕だぜ!逃げられるもんか。クケケッ!」

しばらくセシルは暴れていたがあまりに強力な締め付けについに気を失った。
< 107 / 121 >

この作品をシェア

pagetop