白兎物語
ウサ吉「ここみたいですね…」
洞穴の入口を見回しながらウサ吉はつぶやいた。
ウサ美「どうしてわかるの?」
不思議そうに尋ねるウサ美。
ウサ吉「表札が出ています。」
ウサ吉が指差した方を見るとたしかにそこには、(謎の老婆)と書かれた表札が掛かっていた。
ウサ美「あら本当!…でも謎の老婆が表札に謎の老婆って書くかしら?」
ウサ吉「そう言われれば…」
と2匹が話していると中から謎の老婆と思わしき声がした。
謎の老婆「ぶつぶつ言っとらんと早う入ってまいれ。まったく最近の若い兎は…。そういう細かい事はスルーするもんじゃ!……ん?『スルーするもんじゃ』ってなんか面白いな…。よし、ちょっとメモしとこう…え〜と、ス・ル・ー・す・る…」
その声を呆然と聞いている2匹。
ウサ美「…大丈夫かしら?…いろんな意味で。」
ウサ吉「…わかりません、とりあえず行ってみましょう…。」
ドアを開け中に入ると、たくさんの書物や何かの実験道具などが山積みになった小さな部屋の中に、先程の声の主と思われるいかにも魔女と言わんばかりの格好の老婆がおそらく先程の「スルーするもんじゃ」という言葉を机の上の紙にメモしている所だった。
ウサ吉「あの…」
ウサ吉は言いかけたが、すぐに老婆の声にさえぎられた。
洞穴の入口を見回しながらウサ吉はつぶやいた。
ウサ美「どうしてわかるの?」
不思議そうに尋ねるウサ美。
ウサ吉「表札が出ています。」
ウサ吉が指差した方を見るとたしかにそこには、(謎の老婆)と書かれた表札が掛かっていた。
ウサ美「あら本当!…でも謎の老婆が表札に謎の老婆って書くかしら?」
ウサ吉「そう言われれば…」
と2匹が話していると中から謎の老婆と思わしき声がした。
謎の老婆「ぶつぶつ言っとらんと早う入ってまいれ。まったく最近の若い兎は…。そういう細かい事はスルーするもんじゃ!……ん?『スルーするもんじゃ』ってなんか面白いな…。よし、ちょっとメモしとこう…え〜と、ス・ル・ー・す・る…」
その声を呆然と聞いている2匹。
ウサ美「…大丈夫かしら?…いろんな意味で。」
ウサ吉「…わかりません、とりあえず行ってみましょう…。」
ドアを開け中に入ると、たくさんの書物や何かの実験道具などが山積みになった小さな部屋の中に、先程の声の主と思われるいかにも魔女と言わんばかりの格好の老婆がおそらく先程の「スルーするもんじゃ」という言葉を机の上の紙にメモしている所だった。
ウサ吉「あの…」
ウサ吉は言いかけたが、すぐに老婆の声にさえぎられた。