白兎物語
宝よりも大切なモノ
ウサ吉「姫、なんとかなるかもしれませんよ。」

何か考えが浮かんだのだろうか自信ありげにウサ吉は言った。

ウサ美「何か橋を渡る方法が見つかったのか?」

ウサ吉「あいつの力を借りましょう。我ら白兎四天王にして最高の頭脳をもつウサ川ゴランの力を。」

ウサ美「ああ、前にプリン探してくれたガキか。あの時の推理ハズレてたけど大丈夫か?」

ウサ吉「大丈夫です。彼の力は確かですよ。」

ウサ美「んじゃちょっと電話してみるか?」

そう言うとウサ美は自分の携帯電話を取り出すとゴランに電話した。

ウサ美「おう、ゴランか?何やってた?何?学校?あぁ、お前まだ小学生だったな。そうそう、ちょっと聞きたい事あんだけど…」

ウサ美はこれまでのいきさつと橋の事についてゴランに話して聞かせた。

ウサ美「なになに?…えっマジで?そうなの?ふ〜ん、あんがとな。また何かあったら電話する。勉強頑張れよ、またな〜。」

ウサ吉「どうでした?何かわかりましたか?」

ウサ美「それがな…」

30分後、2匹は村の西側に移動していた。そこにも村に架かる大きな橋があった。

ウサ美「おぉ!ゴランの言うとおりだ。橋があるぞウサ吉!」

ウサ吉「この橋わたるべからず。宝求める者に死の橋を!…この橋わたるべからずは、その言葉通りあの橋を渡ってはいけないという意味。」

ウサ美「そう、問題はそのあとの部分。宝求める者に死の橋を。…これを変換しなくちゃいけなかったんだ。宝求める者にしの橋を…宝求める者、西の橋を。この村の西側にある橋が本当の橋だったんだ。」

ウサ吉「さすがはゴラン、看板の文字の情報だけでこの謎を解くとは。」
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