白兎物語
2匹は用心しながらゆっくりと橋を渡っていった。今度は板が割れる事も無く無事に村へと入る事が出来た。

ウサ美「うわぁ、ボロっちい村だな。本当にこんな村に黄金のイチゴあるのかよ。」

ウサ吉「そうですね、Jr.の情報ですから少し心配ですけど…。」

そう言いながら2匹は村の入口の門をくぐると、突然たくさんの村人に取り囲まれてしまった。

ウサ美「なんだよこいつら?」

ウサ吉「まさか…こちらも罠だったのか?」

2匹が身構えていると、村人の1人が2匹に向かって近づいてきた。

「おめでとうございます!私はこの村の村長です。あなたがたがこの村を訪れたちょうど1万人目の旅人です。賞品としてこの村の年間フリーパス券と黄金イチゴをプレゼントします。」

その後2匹は手厚い歓迎をうけ、一通り楽しんだあと村を去る事にした。

ウサ美「いい村だったな、黄金イチゴも手に入ったし。」

ウサ吉「そうですね。これでウサ太郎は魔力を手に入れる事ができなくなりましたね。」

村を去りながら2匹が歩いていると、いきなり茂みの中から矢が飛んできた。ウサ吉はすばやくかわすとウサ美の安全を確認してからこう叫んだ。

ウサ吉「誰だ!出てこい!」
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