白兎物語
すると茂みの中からウサ太郎とラビィが出てきた。

ラビィ「久しぶりだねぇウサ吉。さすがに弓矢くらいじゃ仕留められないか。」

ウサ吉「お前はラビィ!そうか、あの時の親子はお前たちだったんだな。まさかお前が寝返っていたとはな。」

ウサ太郎「そんな事はどうでもいい。黄金イチゴを渡してもらおうか。」

ウサ美「はぁ?はいそうですかって渡すわけないだろ。バ〜カ。」

ラビィ「あら、おてんばなお姫様ね。これでも強がっていられるかしら?」

そう言うとラビィは茂みの中からロープで縛り上げた赤ウサJr.を引っ張り出した。

ウサ美・ウサ吉「!!!」

ラビィ「何驚いてるんだい?あたしらがいた河原に気絶したコイツが勝手に流れてきたんだよ。助けてやったんだから逆に感謝してほしいくらいだよ。」

赤ウサJr.「すまねぇ…」

申し訳なさそうにうなだれるJr.。

ウサ太郎「さあ、コイツを返して欲しかったら大人しく黄金イチゴを渡すんだ。」

ウサ美「いいよ。」

ウサ太郎・ラビィ『え?いいの?』

予想外の返答にキョトンとする2匹。
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