白兎物語
ウサ美「はいこれ黄金イチゴ。じゃあJr.は返してもらうね。」

そう言ってウサ美はさっさと黄金イチゴとJr.を交換してしまった。

ウサ太郎「フハハハ。黄金イチゴを手に入れればお前たちに用は無い。さらばだ!いくぞラビィ!」

ラビィ「あっ!ちょっと待ってよ!あたしヒール履いてるんだからもうちょっとゆっくり行ってよ!」

そう言って2匹は走って逃げて行った。

ウサ吉「姫!よかったんですか?あんなに簡単に黄金イチゴを渡してしまって…。」

ウサ美「大丈夫だ。奴はあと5つ材料を手に入れないと秘薬を作る事ができないんだ。まだ妨害するチャンスはいくらでもあるだろ?それにJr.を見殺しにする事なんてできないよ。」

赤ウサJr.「姫…。すまない、オレのために大事な黄金イチゴを…。」

ウサ美の言葉に少しJr.は涙ぐんでいた。

ウサ美はJr.の前に行くと優しく微笑んでこう言った。

ウサ美「何言ってるんだJr.。お前がいなかったら誰が洗濯とか買い物とかその他もろもろの雑用やるんだよ。もう捕まるんじゃねえぞ!オレが困るだろ?お前もだぞウサ吉!わかったな?」

ウサ吉・赤ウサJr.『はい…。』

瞬時に自分にとっての損得勘定をはじきだすウサ美と相変わらずウサ美に頭の上がらない2匹であった。
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