白兎物語
ウサ吉「未来とかが絡むと頭が混乱するな…変なパラドックスみたいだ。」

ウサ美「パラド?なんかよくわからんけど…、Jr.!防弾チョッキで助かったのはいいけど、もし頭や手足を撃たれてたらアウトだったんじゃねえか?」

いつの間にか着替えていたウサ美がJr.に尋ねる。

赤ウサJr.「だから死に方を知ってたって言ったろ?未来では心臓を寸分違わず撃ち抜かれていたから防弾チョッキだけでも防げたんだ。奴の射撃の正確さが仇になったな。」

ウサ美「ふーん。たまには役に立つなお前。あっ!そうそう、役に立つついでにこの血糊ちゃんと掃除しとけよ。このままじゃ宿屋の人に怒られるだろ。」

赤ウサJr.「はぁ…。」

不満げな顔のJr.。

ウサ美「なんだよ、何か文句あるのかよ!それと終わったらプリン買ってこいよ。さっき食べかけで襲われたから半分以上こぼしちゃったからな。わかったな!」

赤ウサJr.「はい!」

ウサ美の事が相当怖いとみえて直ちに掃除を開始するJr.。それを満足げに見ているウサ美へ、すっかり着替え終わったウサ吉が話しかける。
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