白兎物語
ラビィ「何言ってんのアンタたち…。目玉焼きには塩とコショウでしょう。常識よ。…って何かけてんだよお前!」

見るとウサ太郎は目玉焼きにケチャップとマヨネーズを両方かけていた。

ウサ太郎「ん?何だ?目玉焼きにはケチャップとマヨネーズに決まってるだろ?」

キョトンとした顔で答えるウサ太郎。

ウサ美「気持ち悪い…。」

ウサ吉「せめてどちらか片方にすればいいのに…。」

ラビィ「キモっ!こっち向くな!」

ウサ太郎「これはオーロラソースっていって外国ではよく食べられているんだぞ!」

言い争う4匹。

ウサ美「ソース!」

ウサ吉「お醤油です!」

ラビィ「塩とコショウよ!」

ウサ太郎「美味しいのに…。」

収拾がつかなくなった皆の大声に、ついにあの男が眠りから覚めた。

赤ウサJr.「ああもう!うるさい!眠れやしねぇ!目玉焼きなんて何かけたっていいじゃねーか。タマゴなんてたいがい何かけたって美味いんだよ。個人の自由だ!他人にどうこう言われる筋合いは無いはずだぜ。」

珍しく正論を語るJr.に4匹は自分の愚かさに気付き反省したようだった。

ウサ美「ソース以外もいいかもね。」

ラビィ「あたしもお醤油試してみようかしら?」

ウサ太郎「これ美味しいのに…。」

ウサ吉「すまないJr.。まさかお前に気付かされるとは…ありがとな。ところでお前は目玉焼きに何かけるんだ?」

赤ウサJr.「俺か?俺はいたって普通だけど…」

Jr.は続けて答えを待ってる4匹にニッコリと笑いながらこう言った。

赤ウサJr.「コーヒー牛乳だ。」

4匹『一生寝てな!!!』

その後赤ウサJr.がどうなったかはご想像にお任せしたい。

ただスノーガーデン王国に着くまでJr.の意識が戻る事は無かったという…。
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