白兎物語
ウサ太郎「すまん。恩に着るよ。」

ラビィ「白兎を裏切ったアタシまで…ありがとう。」

神妙な顔でウサ美に礼を言う2匹。

赤ウサJr.「まったく、やれやれだぜ。」

ウサ吉「姫らしいな…。」

笑みを浮かべ顔を見合わせるウサ吉とJr.。

ウサ美「おいウサ太郎、さっき金ならいくらでも出すって言ってたな?あれ忘れんじゃねーぞ。ラビィと二人分きっちり払ってもらうからな。」

ウサ太郎「え!?……は…はい。」

助かったのもつかの間、不幸のどん底に突き落とされるウサ太郎。

赤ウサJr.「まったく、やれやれだぜ…。」

ウサ吉「姫らしいな…。」

今度はあきれた表情を浮かべ再び顔を見合わせるウサ吉とJr.。

狼族の兵士「さあ、グズグズしてるとガゼットに感づかれるぞ!早く行こう。」

その後兵士の案内で洞窟の中の抜け道を進み、ウサ美たちは洞窟から少し離れた所にある小さな丘へと脱出することに成功した。そこには小屋があり兵士は中に入るようウサ美たちに促した。

狼族の兵士「さあ早く中へ。失礼のないようにな。」

中に入るとそこには身なりの良い上品な顔だちの狼族の女性がが待っていた。
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