白兎物語
ウサ美「あいつ弱そうだし楽勝じゃね?」

ウサ吉「いや、あの余裕が逆に何か気になります…。」

いつものように慎重なウサ吉。

赤ウサJr.「今回はオレが行くぜ。あんな弱っちい奴1分で倒してやる。」

いつになく積極的に前に出るJr.。

ウサ美「相手が弱そうだと急に強くなるなこいつ…。」

あきれたように言うウサ美。

ウサ吉「しっ!聞こえますよ姫!あいつ変にデリケートな所がありますから悪口はいつものように奴のいないとこでお願いします。」

赤ウサJr.「コラそこっ!聞こえとるわ!…えっ?いつも悪口を言っているの?陰で?」

ウサ美「そ…そんな事ないよ…なあウサ吉!」

ウサ吉「あ…ああ冗談だよ冗談…ははは」

おもいっきりしどろもどろになる2匹。

赤ウサJr.「まったく…あとで覚えてろよお前ら。まあいい、おいブルーとやら用意はいいか?今は手加減できない気分なんでな、覚悟しやがれ!」

気を取り戻し身構える赤ウサJr.。

ブルー「おっと、私は戦闘は苦手でしてね。少しばかり力を借りたいんですがよろしいですか?」

赤ウサJr.「力を借りる?誰のだ?セシルの力か?」

するとブルーは急に赤ウサJr.の方に走ってきながらこう言った。

ブルー「あなた自身の力ですよ!」

次の瞬間ブルーは赤ウサJr.にタックルをして2匹はもつれあい倒れ込んだ。

ウサ吉「大丈夫かJr.?…あ!」

ウサ美「お…おい、どうなってんだよこれ…」

Jr.を見る2匹に動揺が走る。

赤ウサJr.A「痛ぇ!ちくしょう油断したぜ…。」

赤ウサJr.B「くそっ!いきなりぶつかってきやがって!」

見るとブルーの姿は無く、赤ウサJr.が2匹になっていた。

赤ウサJr.A「!!」

赤ウサJr.B「!!」

お互いに相手の姿を見て驚く2匹。
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