白兎物語
本物はどっちだ?
ウサ吉「姫、ではいきます。」

そう言うとウサ吉は呪文のようなものをつぶやき2匹の赤ウサJr.の方に身構えた。両手にはみるみるうちに青白い火の玉のような物が現れ次第に大きくなっていく。

赤ウサJr.A「なっ!ちょっと待て!どうするんだよそれ?」

赤ウサJr.B「おい!説明しろよ!危ないだろ!?」

ウサ吉の突然の行動にあせる2匹。すると身構えるウサ吉の後ろからウサ美が答える。

ウサ美「なんだ?わからないのか?おかしいな…本物の赤ウサJr.ならわかるはずなんだけどな。」

赤ウサJr.A「え?…あ…ああ、わかるさ。…うん、なかなかいい方法だな…。オレもそれがいいんじゃないかと思ってたよ…。」

赤ウサJr.B「…さ…さすがは姫とウサ吉だな…もちろんわかっていたさ…。オレが本物の赤ウサJr.だからな…わかるよ、うん…」

ウサ美「よし。じゃあウサ吉、やってくれ。」

ウサ吉「わかりました。パワーが溜まるまで少し待って下さい。準備が出来しだい発射します。」

身構えるウサ吉の両手の火の玉はさらに大きくなっていく。

赤ウサJr.A「…発射?」

赤ウサJr.B「いやな予感が…。」

ウサ吉「ではいきますよ!」

ウサ吉が火の玉を発射しようと両手を動かす。

赤ウサJr.A・B『待ってくれ!!』

2匹が同時に叫んだ。

ウサ美「なんだよ?」
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