BRACKxxx…
密かに足音が聞こえる…
僕は物陰から顔を少し覗かせながらその人物を目で捉えた。
鼓動が早まった…
木の壁の前にしゃがみ込んで相合い傘の落書きをなぞっていたのは愛梨だった。
優しい表情で…
少し頬をピンクにした…
愛梨だった…
僕は息ができなかった。
まさか愛梨が僕と同じ気持ちで居てくれてたなんて。
そう考えると急に胸が苦しくなった。
ー…パキッ
その瞬間沈黙が走った。
「だ…れ?」
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