先生の青
…………先生
「オレはイチを幸せに出来ない
イチと別れてからずっと
すごく辛かった
こうして、今
イチがそばにいてくれると
幸せだなって感じるし
それはオレがイチを好きだから
だけど、それだけじゃなく
イチはいつもオレの弱い部分や苦しみを一緒に背負うからだと思う
フミが死んで
罪悪感でいっぱいなんだ
イチのこと好きだと思って
一緒にいてくれる幸せを感じる度に
罪悪感で苦しい………
イチはオレのそんな部分を
敏感に感じ取って
オレの痛みを
自分の物にしてしまうだろう?」
先生は話しながら
私をベッドに寝かせ
髪を撫でた
「イチを好きだと思う度
フミに申し訳なく
胸の中で何百、何千回と謝る
そんなオレがイチを幸せになんて出来るはずがない」
先生は私の目を
真っ直ぐ見つめてた
「オレのそばにいたら
苦しいだろう?」
「………苦しくない………
って言ったら嘘だけど」
私の頭を撫でる
先生の手首を掴む
「苦しくても一緒にいたい……
私は先生の全部受けとめられる
何もいらないよ、先生
一緒にいられたら
何も欲しくないよ」
幸せにしてもらおうなんて
思わないよ
幸せにしてあげようなんて
思ってないよ
一緒にいられたら、それだけで
それだけで いいじゃない先生