先生の青
身体にしがみつく
カナさんを振り払うように
身体を左右にねじって抵抗した
「離して!離してよ!
先生と一緒に死ぬの
私も一緒に死ぬのっ
先生のそばで死ぬ………」
「死なないよっ!
泉は絶対に死なない!」
カナさんの叫びが
耳鳴りみたいに響く
「だって泉はお父さんだもん
あなたが休んでる間に
私ちゃんと伝えたよ……?
泉はお父さんなんだって
早く起きないと
市花さんが不安になるよって
泉はバカな子だけど……
自分の子供がいるって
わかったら
是が非でも起きるよ……
大丈夫、
ちゃんと泉に聞こえてる
泉がダメならフミが聞いてる
あっちに間違えて行こう物なら
フミが必ず、
まだ来ちゃダメって
こっちに戻すから………」
カナさんの言葉に
涙が溢れた
泣き崩れた私を
両手で受け止めて
その手のぬくもりを感じた時
「怖い………」
カナさんに
すがりついて泣いた
「怖いよ………
先生、助かる………?
すごく怖いよ…………」
「大丈夫だよ
フミが絶対守ってくれる
泉も市花さんも赤ちゃんも
みんな、みんな
フミが守ってくれるよ………」