先生の青





「先生」


窓の外をじっと見つめる先生に



「同じ毎日が永遠と続くこと
イヤになったことある?」



スッ……と こちらに視線を移し
先生は私の目を見る



「毎日が永遠と続くことに
怖くなったことある?」




無表情の先生の顔を見てたら
バカな質問をしてる気がして




「うそ。なんでもない
今、言ったこと忘れて」


質問を取り消して
ひざに視線を落とすと




「あるよ」



頭上から低い声で




「こんな毎日が続くなら
早く全て終わらせたいって
思ってる」





思わず バッと先生を見上げた



今の言葉、
本当に彼が言った言葉なのか
信じられなかった



それくらい
投げやりに聞こえた




目と目が合うと


先生は柔らかく微笑んだ





「雨、やまないね」





それだけ言って


先生は他の部員の様子を見に
その場を去った





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