戦国ライフ-もうひとつの空-
???)「お、おお初にお目にかかります。」
「あ、こちらこそ…。」
私は今、時宗の友人とやらに会う為、ひとけのない裏山に連れて来られた。
そう。今、私の目の前にいるさえないこの男が、時宗の友人。
時宗とは対照的で…何故こんな大人しそうな人が、時宗と親しくしていたのか違和感を感じる程だ。
彼は緊張している様子で、それ程暑くもないのに何回も額の汗を拭った。
半蔵)「この様な所にお忙しいところをお呼びたてして誠に申し訳ありませぬ。」
???)「いえいえ!お二人に会えるのは何年振りですから。」
時宗)「一人か?」
???)「ええ、勿論ですよ。例の噂もこちらまで届いております故。」
「噂って…あの…?」
???)「ええ。あの貼り紙です。ですから連絡を頂いたのです。あなた様を…私に預けたいと…。」
え…?
私に哀れむような視線を向ける目の前の彼。
起動停止状態の私に、更に追い討ちをかけるように、時宗の頷く声が耳に届いた。