戦国ライフ-もうひとつの空-
…信長さま?
私がすぐさま駆け寄ると、彼は必死の形相で私に振り向いた。
兵士)「ぁあ!あなたは信長様の!上様は!?城からお出には!?」
「い、いいえ!もしかしてまだ城におられるのですか!?」
兵士)「まさか…!!上様ー!!」
私は雨水を溜めた樽を一気に被ると、炎上した城にすぐさま飛び込んだ。
酷い煙と暑い空気にやられないよう、袖を鼻に当て必死で目をこらす。
「上さまぁぁー!?信長さまぁぁー!?」
???)「誰か…おるのか…?」
微かに聞こえた弱々しい声。
けれど、どこか凛としていた。
「信長さま!?私です!!今行きますから!!」
???)「ごほッごほッ…何をしておる。余(ヨ)の事はよい。早く立ち去れ…。」
「そんな事をおっしゃってはなりません!あなたが死んだらこの国は……!?」
???)「黙れ!もう疲れたのじゃ…余には重すぎた…。もうおろさせてはくれぬか。」