戦国ライフ-もうひとつの空-


半蔵)「時様の婚儀でございますから。」


「なんだ、婚儀か。
……は!?婚儀!?誰と誰がだよ!?」


半蔵)「ですから、時様と、早川様の姫君の―――」

「ンな事聞いてねェぞ?半蔵!お前、その話俺に黙ってたよな?」


何の事でしょ?と、ワザとらしくそっぽを向く半蔵。


「どーせ、あれだろ?またババアの差し金だろ?」


半蔵)「時様!また母上様にそのような事を。」



知ったことか!


あんな、自分と親父の地位の事しか考えねぇ女なんか、

母親でも何でもねぇだろ。



使えるもんは、何でも利用する。
それがたとえ、腹を痛めて産んだ息子だろうと、民だろうとだ。



親父の為。民の為。口を開けば、綺麗に着飾った言葉並べやがって


本当は自分の為だろ?



俺は絶対、ババアの思い通りにはならねぇ。
あいつの好きにはさせない。





俺は






俺、自身の道を行く。




地位も何もかも捨てて、

俺は、ただの俺になって生きてやる!




< 53 / 64 >

この作品をシェア

pagetop