戦国ライフ-もうひとつの空-
「仕方がねぇな…これで決めてやる!」
忠平の隙をめがけ踏み込んだ。
その時。
キラリ
懐から簪がこぼれ落ちる。
咄嗟に俺は、簪を手放すまいと、手を伸ばした。
グシュ…!!
く…
腹に刺さる熱い感覚。
自由がきかなくなる身体。
忠平)「わしの勝ち…だな。」
「そ、それは…どうかな…!!」
俺は持てる全ての力を使って、奴の腹部に刀を突き刺し、思い切り横に振り切った。
喚き声と共に息絶えた忠平。
そして、俺も腹から刀が抜けると、グラリと大きく倒れこんだ。
最早、全身に力が入らない。
この暑さすら、感じなくなっていた。
俺も、ここまでだな。
簪を握り締めると、
俺の意識は途絶えた。