■年上彼氏様□
「……」
友哉が和沙のマンションのインターホンを押した
「和ー沙?居る~?俺~~」
すると、ガチャガチャとドアの開く音がした
私はビクビクと体を震わせる
「友哉……」
「おチビちゃんとケンカしたんだってね、また何かに絡まれて怪我してるんだけど…」
ニコニコ顔で話しを進める友哉
「こんな無力な女の子の放し飼いはダメでしょ」
すると和沙は、部屋の中に入っていった
「これで、泊るくらいあるだろ」
そう言って私の手のひらにお札を何十枚も置いた
「………」
悲しくなった
ただ、和沙は私が必要ないみたいに見えた
「…」
もう伝う涙を拭き取る気力がない
………1人なんだ…
私……
「……」
私は何も言わずに走り出した
「ちょ、おチビちゃん!」