■年上彼氏様□


プレゼントを渡したときも、お姉ちゃんだけに優しい視線がいく



お父さんもお姉ちゃんのことを自慢の娘だって言ってたっけ



「桜羽のは、ないの」



お母さんの口癖



そのたびに、お姉ちゃんは私にお菓子だったら半分くれた



「良い子ね」



そう言ってもらえるのは、いつもお姉ちゃんだけ



「ごめんね」



お母さんが出ていく前の日に私がお母さんから言われた言葉



ごめんね?…って何??



次の日からは、地獄みたいに痛くて辛かった



お姉ちゃんには、優しいお父さん



私はなんで、要らない子なの?



和沙に逢って、私は居場所を見つけたのに、



……やっぱり、私は要らない子なんだね



私は要らない…必要ない存在だから



きっと、居なくなっても誰も悲しまないし…気付かないかもしれない



中学生のころの私が泣いてる



体にはアザがたくさん



「なんで、泣いてるの?」



そう問い掛けても、返事は同じ



「死にたい」



あの頃の私の口癖


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