■年上彼氏様□


私の居場所はきっと、どこにもない



………和沙………



和沙も私が………



「ん…」



掠れた視界が見えた



………ここ…どこ?



……玲は?



見たことのない、部屋の中



「…」



きっとここは、怖い場所だ………



ない…フグの縫いぐるみがない………



部屋の中を隅々まで見た



「…ぁった……」



私はフグを抱き締めて、部屋を出た



クラクラする頭



階段をかけ降りた



下を向いて、涙をぎゅっと堪えていた



すると、いきなり腕を掴まれた



「きゃっ!!!」



ポンポンとフグの縫いぐるみが階段から落ちた



和沙からの…縫いぐるみが……



「離してっ!…縫いぐるみ……和沙から…貰ったのぉっ………ひぐっ」


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