■年上彼氏様□
和沙って名前は女も男も居るから、性別も分からない
高級感のあるセキュリティマンションの前…
私は駄々をこねていた
「…お姉ちゃん、メールしてイイ?電話とかも…あと、お泊まりに行ったりしていい??」
「メールなら、返せる時にするし電話は出来たらね?あと、お泊まりは難しいなぁ…」
…不安だよ……
高校だって、お姉ちゃんの家の時とは違うところに通わなくちゃだし……
私は大きくため息をついた
「……あの、七井さんですか?」
「はい、あなたが斎藤さんですか?」
…………
言葉が出なかった
…男の人だ……
体が震えだす
男性嫌いは知らないはずだし……
「桜羽がお世話になります、ほら…挨拶」
恐い…
「な、七井 桜羽です…」
震えた声で挨拶をした
「…斎藤 和沙、ヨロシク」
一通り挨拶を済ませるとお姉ちゃんの携帯が鳴った
「はい、はい、…わかりました!すいません、あたしはこれで…」
どうやら、仕事みたい
……
しばしの沈黙
「…行くぞ?桜羽だっけ、荷物これだけか?」