■年上彼氏様□
それから時間がたつのははやくて、もう帰る時間
「どうしよう…」
ノリ気になれない…
「桜羽♪」
大紀君だ
「行こう?」
手を差し出す大紀君
「…ぇ」
繋いだほうがイイの?
恐る恐る手を握った
他愛もない話しをして帰った
案外楽しかった
特別寄り道もなかったし……
でも、マンション前で嫌なものを見た
「お父…さん」
怖い、
どうしよう…
大紀君は帰ったし…
お父さんはこっちに向って歩いてくる
見つかるのはヤダっ!
走って近くのコンビニに逃げ込んだ
ドキンと心臓が跳ねている
……なんでいるの
…わからないはずなのに……
怖い…
お姉ちゃん………
震える手で携帯の番号を押した
プルル…
いくらしても出ない
仕事中だろう
周りの男の人が全部お父さんに見えた
「ぃゃっ…」
手で頭を抱え込む
何にも見たくない
誰か、