■年上彼氏様□



助けて…



息が荒い



もう大丈夫かな………



外に出るのが怖い……



意を決して、外に出た



まだ近くにいるかもだし………



私はわざと、人通りの多い街に行った



暇つぶしもできるし…


下校時間だから、制服を着た人達がたくさんいた



気がつくと私は人が行き来する中で1人ポツンと立っていた



…どっかに入ろうかな



一つの雑貨屋さんに入ろうと足を進めた



「…ぇっ…」



…和沙?



1人で入るわけないから…別人…だよね



「かぁ~ずさぁ☆♪」



甘い声で腕を絡む女の人も出てきた



…和沙って言ったよね……



「…やめろよ、有希(ユキ)……」



やめろって言っても、腕離さないじゃん……



根っこが生えてるみたいに足が動かない



「…この後さ………」



和沙と目があった



「ぁっ…ごめんなさい……!」



涙が出る前に走り出した



和沙は追って来ない



胸が苦しい…息が上手く出来ない



足がほつれる…



「ゎっ!!」


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