■年上彼氏様□
がちゃ…
静かにドアを開けた
………和沙…いない……
そっか、和沙は女の人のところかぁ…
今、和沙に会っても気まずいだけか……
重たい体を引きずって歩いて、自分の部屋に入ろうとした
がちゃっとドアが開いた
「ただいま…って、おい!」
和沙だ…
「お前、何があった?」
和沙は私に近付く
怖い…
和沙に対してまで、恐怖心がある
「なっんでも…ないからっ!」
少し後退りをした
「血がついてて、何でもねぇわけないだろ…」
グッと私の腕を掴んだ和沙
「!!…ぃやっ!はな…離してっっっ!」
全身で男の人を拒否する
…違う!
………和沙は……違うのっ!
頭の中で違うって考えても体は言うことを聞かない
「怖いっ、いやぁっっっ!!!」
和沙はパッと腕を離した
「…はぁっ…ごめんなさ…い」