■年上彼氏様□
口の中は血の味
心の中は真っ暗で何にも見えない
薄暗い部屋の中では、お父さんの不気味な笑い顔しか見えない
……
…………
………
毎日、毎日…
今は何日たったんだろう
ぼーと鏡を見つめる
体中にはアザ
目は散々泣いて赤く腫れぼったい
「……」
寒い
そーっとカーテンをめくると、真っ白な雪が見えた
…雪、降ったんだ………
がちゃ
小さい音がして部屋のドアが開いた
「…来い」
グイッと髪を掴んだ
……
バンッ! バキ!
蹴られたりする部分は痛いけど、“痛い”って言葉が口から出ない
涙が流れるだけ
すると、ピタリと暴力がやんだ
「外に気分転換しに行け…」
そ、外…