■年上彼氏様□
「チイバ公園にいろ」
私は体を引きずって家を出た
私の格好は、ブラウスにカーディガンを羽織った制服姿
靴なんて、靴下なし
口から漏れる息が白く染まる
モキュモキュと音をならす
「…ぁ…」
公園だ…
私は公園内に入り、しゃがみ込んだ
カサついた手で雪ダルマを作る
……空は灰色の雲が覆い尽くしている
赤くなる手
完全したミニ雪ダルマは、イビツな形
「……」
感情っていうのか…気持ちがぼーとする
何も考えられない
食事だって、体が痛くて食べてられない
頭に浮かぶ、あの人の名前
名前は考えない
だって、会いたくなるから
この状況を我慢してられなくなるから